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(かわかみ らくべえ)

石見に生まれて十年。幼少の頃より石見神楽を見て育った神楽バカです。暇を見てはあちこちへ神楽を見に行きます。沸点ギリギリの私の「神楽熱」が、一人でも多くの人に伝われば…と思っております。

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はじめに

 石見地方には「石見神楽」と呼ばれる郷土芸能があります。石見神楽の起源ははっきりしていませんが、平安時代から室町時代には、既に石見神楽の原型となるものがこの地に根付いていたのではないかと言われております。

 「神楽」と呼ばれるものは、日本各地にあります。これは、元々地元の神様をまつるため、あるいは神様の声を聞いたり神様に願いを伝えたりするための「神事」としての歌舞や儀式であり、巫女や神職たちによって神社などで厳かに行われるものでした。その後、長い歴史の中で神楽は民間の手に移り、神事芸能のひとつ(里神楽)として受け継がれております。

 石見神楽もそういった里神楽のひとつで、春には五穀豊穣を祈願し、また秋には五穀豊穣に感謝するため、各地区の神社のお祭り(例祭)で夜遅く、あるいは朝まで夜通し舞われます。近年では、石見から広島にかけて神楽ブームが起こり、例祭での奉納の他にも、各種イベントや結婚式等で演じられるのをはじめ、道の駅やショッピングセンター等では特設舞台を作り、定期的な公演が行われております。また、各地区で神楽を伝承する集団(神楽社中・神楽団)が集まって得意演目を披露する「神楽大会」が体育館や市民ホールといった大きなステージで行われたり、県外、さらには国外のイベント等で公演する機会も増えたりするなど、ほぼ1年を通じて石見神楽を楽しむことができます。金糸や銀糸で様々な刺繍を施した絢爛豪華な衣裳を身にまとい、軽快なリズムに合わせて舞われる石見神楽は、他の神楽にはない華やかさや迫力があります。また、時代に合わせて変化していくのも石見神楽の大きな特徴で、新たな演目や演出が生み出され、石見神楽に新たな息吹を吹き込んでおります。

 儀式的な面よりも、演劇的要素の方が強くなったように感じられる石見神楽。これについて批判的な方も多くおられます。もちろん、本来の目的等から考えると、それはあまり好ましいものではないかもしれません。しかしながら、時代に合わせ変化していったからこそ、今もなお多くの人に愛されているという面もあります。どちらが正しいか、これはそう簡単に答えが出せるものではないと思います。石見の元気の源「石見神楽」。まずは難しく考えず、勇壮な舞を見てませんか。
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